旅行記 1
  
 団塊のバックパッカー
 旅行記

スリランカ 2010/10/03〜10/24


10月03日 台北経由クアラルンプールへ
バックパックに荷物を入れパッキングを完了した。
いつもの様に、バックパックを機内持込み手荷物扱いにする。
今回の飛行機は格安航空会社LCCのジェットスターとエアーアジアを利用する。
LCCは手荷物のサイズ&重量検査が厳しく、オーバーすると超過料金を取られるそうだ。
手荷物のサイズが56cm×36cm×23cm、重量が7kgに押さえなければならない。
重量はいつも7kg程度なので、本を5冊に押さえた。サイズはバックパックが変に膨らまなければ問題ない様にした。

昼過ぎに家を出て、15時過ぎに関西国際空港に着いた。
出発フライト情報モニターでジェットスターのチェックイン・カウンターを確認して向かった。
チェックイン・カウンターでインターネットからプリントアウトした旅程表を提示し、通路側座席を依頼した。
バックパックを担いだままでいたが、「確認の為、荷物を見せて下さい。」との事でコンベア上に置いた。
コンベアが重量計になっているのだ、はじめて知った。
荷物確認が終わり、搭乗券を受取り、チェックインが終わった。

搭乗までまだ時間があるのと機内食が出ないので軽く食事をした。
搭乗時間の30分前にレストランを出て出国手続きに向かう。
出国の前にUS$100を両替した。スリランカでは、日本円が銀行で両替できるとの事でUS$は必要ないかもしれないが非常用に両替した。
手荷物検査を受け、出国審査を受けてゲートに向かった。
ゲートで少し待つと搭乗が始まった。
搭乗ブリッジを通り、乗り込み、チェックイン時に頼んだ通路側座席に座った。
普通の航空会社と同じである。座席が少し狭い、言われなければ分からない。
格安航空会社LCCなのか??

ジェットスター3K522は、10分早く16時50分に搭乗ブリッジを離れ台北に向かった。
機内では、飲み物も食事も出ない、機内販売があり有料で提供している。

今から考えると、はじめてLCCを利用したのは、8年ほど前のサウスウエスト航空でロサンゼルス−ラスベガス間であった。
まだ勤め人をしていた頃で、長い連休には海外旅行に出掛けていた。
バンコク発 関空経由ロサンゼルス行きの1年オープンチケットをバンコクで買い、日本に帰国するのに関空で途中降機して、次の長期連休にロサンゼルスに旅していた。
そのロサンゼルスの案内所でラスベガスに行きたいが安い航空会社を紹介してくれと頼むとサウスウエスト航空を紹介してくれた。
小さなジェット機だったので座席が狭いと言うより全体に狭く圧迫感を感じた。パンケーキが出た様に思う。
以降も、ラスベガスに行ったが、日本でサウスウエスト航空のホームページでチケットを購入していた。
予約変更できないチケット(安価)、できるチケットがあった様に思う。予約変更可能な往復チケットでUS$192で購入していた。

 桃園国際空港 第1ターミナル


2時間40分ほどで台北 桃園国際空港 第1ターミナルに着いた。
入国審査で入国カードの台湾での住所欄が空白になっているのを指摘された。通常ホテル名を記入する。
数時間後には出国するが適当なホテル名を記入した方が無難どろうと思いながら、適当なホテル名を思い付かず空白にしていた。
トランジットと言って、エアーアジア クアラルンプール行きの旅程表を見せた。
今日の真夜中の便かと言う感じで驚いていた、どう処理しようか迷っているのか、何を考えていたのか不明であるが、入国スタンプを押してくれた。
数時間の滞在でも適当なホテル名を記入している人が殆んどなのだろう。
クアラルンプールLLCターミナルでも2時間のトランジットで入出国するが入国審査員が、どう反応するか試して見よう。

台北でエアーアジアのクアラルンプール行きに乗り換える。
乗換え時間は4時間30分もあるが念の為、エアーアジアのチェックイン・カウンターの場所を確認しようと思った。
到着ロビーから出発ロビーに行こうと案内表示に注意しながら進んだ、第2ターミナルの英語表記がたくさん目に付いた。
着いたのは第1ターミナルであったが、何故か?第2ターミナルと思っているし、第2ターミナルの英語表記がたくさん目に付くものだから、ここが第2ターミナルと思い込んでいた。
出発ロビーをエアーアジアのチェックイン・カウンターを探して端まで行ったが、見当たらない??
案内所の女性に尋ねた。日本語で「エアーアジアのチェックイン・カウンターはどこですか?」と尋ねて見ると、日本語で「第2ターミナルです。」と返って来た。
日本語に驚きながら、「ここが第2ターミナルだろう!」と言っていた。
申し訳なさそうに第2ターミナルへの行き方を教えてくれた。
ジェットスターの旅程表の記載にKIX−DやTPE-Dと記載しているが、エアーアジアではTerminal 2 Taoyuan International AirportやKuaka Lumpur(LCC Terminal)と記載されている。ジェットスターが如何に不親切か!!!

 桃園国際空港 第2ターミナル 出発フロア


無料シャトルバスで第2バスターミナルに移動した。
エアーアジアのチェックイン・カウンターの場所を確認した後、上階のレストランに行った。
まだ、20時だ、ワンタンメンと台湾ビールを注文した。1時間半は、ここで本を読んで粘ろう。
今、「格安エアーラインで世界一周」下川裕治著を読んでいる。昨年1月に行なったLCCを乗り継いでの世界一周の話である。
セブ・パシフィック・エアーで関空からマニラに行き、エアーアジアでクラーク空港からシンガポール−バンガロール(インド)、そして中東、ギリシャ、イギリス、アメリカそれぞれLCCを乗り継ぐ、しかし、アメリカ−日本間はLCCが就航していない。通常便で日本に戻る。チケット代22万円弱の2週間世界1周である。

21時半ごろエアーアジアのチェックイン・カンンターに行った。まだガラガラに空いていた。
旅程表を渡して通路側座席と行って見たが、希望は受けないとの事。
バックパックは、肩に背負っていたが、スタッフは荷物には無関心であった。
機内持込み手荷物のサイズ&重量検査が厳しいと聞いていたがまったくそうでなかった。
出国審査に行った、2時間半の台湾滞在でもう出国である。
審査に少し時間が掛かった様に思う、気のせいか??
免税店をぶらぶら見ながらゲートに向かった。

23時前に搭乗が始まった、搭乗ブリッジを使い乗り込んだ。
座席の配列が2席×4席×2席となっている、大型機であった。
私の座席は、4列席の偶然にも通路側であった、ラッキーである。
何故か? 定刻になっても出発しない、ほぼ満席である。私の窓側2列席がぽっかり空いている。
乗客待ちしていた様だ。2人が乗り込んで来た。
エアーアジア D72675は、10分遅れで搭乗ブリッジを離れた。
私の窓側2列席がぽっかり空いたままだ。そこで横になって寝よう。

10月04日 クアラルンプール経由スリランカへ
3時ごろ機内の灯りが点き目覚めた。
2時間ほど眠った。
座席は、僅かしか倒れない。
私の窓側2列席が空いていたので、横になって寝たのだ。
ブランケットが無かったので寒くないか心配したが、半袖ポロシャツの上に長袖Tシャツ、更にトレーナーを着たので問題なかった。

4時ごろクアラルンプール LCCターミナルの駐機場に停まった。
タラップを降りて歩いた。雨が上がったところの様だ。
建屋の前にたくさんの傘が並んでいた。雨の時の搭乗や降機は、傘を差して大変だろう。
コロンボへの乗換え時間が2時間しかない。出発の1時間前までにチェックインを済ませなければならないので実質1時間である。
入国審査とチェックイン(搭乗手続き)で混雑していれば、1時間で大丈夫だろうか。
早朝の4時でそれほど混雑しないだろうとの読みで、この旅程を組んだが心配であった。
入国審査に行くと、がらがらに空いていた。
入国カードのマレーシアでの住所欄(通常ホテル名を記入)を、台湾の時同様空欄にして提出したが、何も言われなかった。
気付かなかったのか、無視したのか? 多分後者だろう。
マレーシア人向けの自動入国機があり数人利用していた。
機内持込み手荷物だけなので、そのまま税関を通り抜け出口へ、直進すれば出口で屋外へ出る。
その手前に「出発」の案内板があり、そちらの方へ向かった。
レストランやスターバックスを横目に進むとチェックイン・カウンターが並ぶ大きな体育館の様なところに出た。
エアーアジアのコロンボ行きチェックイン・カウンターの場所を調べ様としてもフライト情報モニターも案内所も見当たらない。
誰に聞けばいいのかと思っていると、西洋人が職員風の人と話していた。
私もコロンボ行きチェックイン・カウンターを尋ねとR18と言って場所の方向を教えてくれた。
荷物検査後、チェックイン・カウンターに行った。1人がチェックインしているだけであった。
旅程表とパスポートを渡すと、このスタッフはパスポートだけで搭乗手続きを済ませた。
最悪、旅程表を無くしてもパスポートだけでチェックイン出来る事を知った。
手荷物検査後、出国審査を受けて出国した。
搭乗ゲート前待合席に座ったのは、4時30分であった。
マレーシア入国滞在時間が僅か20分ほどである。
心配していた乗継が無事出来てほっとした。
冷房がギンギンに効いていて寒い。

搭乗が始まった、歩いて飛行機に向かい、タラップを上った。
左右に3席が並ぶ中型機であった。
定刻の6時15分ごろにエアーアジア AK255は、コロンボに向かった。
機内販売が始まった、食事を受取っている人がいる。見ていると搭乗券を見せていた。
私も予約時サンドイッチを予約していたので搭乗券を渡すとチェックして、サンドイッチが渡された。
ペットボトルの水が3リンギット(MYR3)で買った。
2年ほど前に行ったマレーシアで残ったリンギットを今回持って来ていたので、それで支払った。

3時間30分ほどでバンダラナイケ国際空港に着いた。7時過ぎである。
スリランカは、マレーシア、台湾とは2時間半の時差があり、日本とは3時間半の時差がある。
搭乗ブリッジを通ってイミグレーションに向かった。
搭乗ブリッジは新明和製であった。日本製と言う事は、日本の円借款による改修工事でもあったのだろう。
入国審査を受け、税関を抜けると両替所が4軒ほどあり、旅行社が出口に向かって並んでいた。
2万円を両替した。2万円が26,000スリランカ・ルピー(Rs.26,000)になった。
Rs.1,000紙幣で26枚を渡された。1000円札を26枚も持つ様なものである。
仕舞った、1万円の両替にすれば好かった!!


格安航空会社 LCCを関空−台北−クアラルンプール−コロンボまで利用して感じた事。
1.チケット価格
 関空→台北(ジェットスター)            16,150円(空港使用料2,650円+運賃13,500円)
 台北→クアラルンプール(エアーアジア)    TW4,285(11,688円)(Airport Tax1,759円+運賃9,929円)
 クアラルンプール→コロンボ(エアーアジア)  MYR158(4,319円)(Airport Tax683円+運賃3,636円)
                     片道合計  32,157円
 これが安いのか高いのか? 少なくとも2週間以上滞在するのであれば、安い。
 何故なら、往復で無く片道(1区間)売りが基本であるからだ。
 大手航空会社は、往復チケットが基本で、2週間以上や1ヶ月FIXになると極端に高くなる。
2.サービス
 2-1.飲み物も食事も出ない。
    機内販売がある。ペットボトルの水を3リンギット(MYR3)で買った。
    使用通貨が決まっている。クレジットカードは、ジェットスターでは金額○○以上であれば、使用可能であった。
    予約時、予約購入出来る。私は、チキンサンドイッチを6リンギット(164円)で予約した。
 2-2.座席が狭い。前後が狭く、リクライニングも僅かしか倒れない。
    私は体が大きくないので問題ないが、後に大柄な男が座わったら辛い。
    前が狭いので膝で私の座席を押す、すると私の背中が膝で押され不愉快な思いをした。
    リクライニングがほんの僅かしか傾かないので夜行便は辛い。
 2-3.映画も音楽もない。
3.手荷物
 3-1.機内持込み手荷物 無料 
    大きさ×重量制限 大きさ 56cm×36cm×23cm以下
                重量  7kg以下(ジェットスターは10kg以下)
 3-2.預入手荷物 有料 
    15kg〜30kgで5kg刻みで料金が決まっている。料金US$7〜US$42
4.その他
 4-1.座席予約
    以前、自由席であったが、現在は座席指定になっている。ただし、チェックイン時に座席の希望を受付けない。
    予約時に、座席指定を有料で行なっている。料金5リンギット(137円)
 4-2.搭乗ブリッジ
    クアラルンプールLCC専用ターミナルには、搭乗ブリッジの設備がないので、歩いて飛行機まで行きタラップを上る。
    クアラルンプール以外は既存の空港なので搭乗ブリッジを使って搭乗、降機した。
    来年後期に全日空が関空を拠点にしたLCCを設立する。
    関空会社にLCCターミナル建設を要求しているそうだが、搭乗ブリッジの設備がないLCCターミナルにはしないで欲しい。
    日本には四季があり、冬の吹きさらしの中を歩いてタラップを上り搭乗するのはやめて欲しい。

10月04日 コロンボ駅へ
バンダラナイケ国際空港(コロンボ空港)で両替を終え、出口に向かうと、「どこへ行くのか?コロンボならタクシーはどうだ。」と旅行会社のスタッフが声を掛けて来る。
バスで行くと断わる。また、他の者が同じ様に声を掛けて来た。鬱陶しい。
屋外に出ても「タクシーか?」と聞いてくる。「シャトルバス」と言うと、「無い」と言い捨てて離れて行った。
出来るだけタクシーに乗らないのが私の旅行スタイルで、今回もそれで通す積もりだ。
空港内にはバス乗場がなく、無料シャトルバスで近くのバスターミナルまで行かなければならない。
無料のシャトルバスは、屋根付き道路を進行方向に行き、屋根が無くなる辺りに停まっていた。
シャトルバスが動き出した、直ぐに空港出口だ、兵士が銃を持って警戒している。
バスは、ゆっくり走る。兵士が銃を持って点々と立っている。
10分ほどでバスターミナルに着いた。
「どこへ行くねん?」「コロンボ」、「向こうや!」「サンキュー」。
そちらの方に行くと、また「どこへ行くねん?」「コロンボ」「そのバスや!」といった具合にコロンボ行きのバスにたどり着いた。
コロンボ行きバスは、マイクロバスであった。
乗り込むとフロントの座席に座れと言われた。この席はフロントガラス越しによく見える。
まだ、8時過ぎだ。
空港沿いの道路には、銃を持った兵士が点々と立っている。
スリランカは、1年半前に内戦が終了しているが、いまだに警戒体勢を維持しているのか???
空港沿いの道路を左折してコロンボに向かう辺りで兵士の姿は無くなった。
車掌がRs.100(76円)を徴収に来た。
仕舞った、Rs.1000札しかない、小額紙幣に崩すのを忘れていた。
仕方なくRS.1000札を出した、つり銭は後で渡すと言われた。しかし、つり銭は戻って来ないだろう。
プーケット滞在&ハワイ滞在と2年続けて、楽な旅行をしたからか、小額紙幣を持たずに乗るという初歩的なミス、やってはいけない事をしてしまった。
1時間30分ほどでコロンボに着いた。
コロンボ市街の渋滞で30分多く掛かった様だ。
各バスが我先にと前へ行きたがり、車線変更を頻繁にする。これは昔のバンコクより酷い。
コロンボ駅前で降りた。
降りる時、車掌に「チェンジ(つり銭)」と言ったが、先に降りろと言われ、他に降車客がいたので降りた。
降りて、もう一度「チェンジ」と言ったが、ドアを閉めてバスは行ってしまった。
やはり、つり銭 900ルピー(Rs.900)は戻って来なかった。
スリランカは、個人旅行者には厳しいところかもしれない。

10月04日 コロンボ駅 列車待ち
コロンボ駅10時30分発の列車でアヌラーダプラに向かう予定だ。
駅に向かうとトックトック(スリーウィラー)の運ちゃんが近寄って来てトックトックでの観光を勧められた。
断わってもまた別の運ちゃんや口利き屋が声を掛けてくる。鬱陶しい。
切符売場でアヌラーダプラ、2等と言うと、13時45分と言っている。10時30分と言うと無い様だ。
今、9時30分だ。13時45分まで4時間ある。
どうしよう? 
今日はコロンボに泊まろうかと思ったが、やはり大都市は嫌いである。
13時45分発のアヌラーダプラ行き2等席の切符を買った。290ルピー(Rs.290)(220円)であった。
どうして時間を潰そうかと考えていると口利き屋(きっちりとした服装をしている)が近寄って来たので、「バッゲージ ルームはどこですか」聞くと案内してくれた。
駅を背にして右端に手荷物一時預かり所があった。
入って行くと部屋があり、古い机が2台と大きな台車がある。決して一時預かり所という感じではない。
荷物を預かって欲しいと伝えるとちょっと待てとの事。
この人は偉いさんの様である。フタッフが戻って来た。
狭い階段を上がれと言われた。これを上るのか?という感じである。階段の踏み跡部がくぼんでいる。如何に古いか!!!
2階は鍵付きの戸棚が並んでいた。間口が1m×1mほどの戸棚に扉が付き、鍵も付いていた、これはロッカーではないのか。
コインロッカーや更衣室のロッカーは知っているが、収納家具?の様なロッカーを見るのははじめてである。
偉いさんの所に戻り、料金を聞くと後でいい、何時に受け取りに来るか聞かれ、13時45分のアヌラーダプラ行きに乗ると答えた。

まだ、10時前だ、海岸へ行こうと歩き出したが、海岸まで1kmも無いが、暑い、寝不足で気力がない、途中で引き返した。
コロンボ駅には待合室がない、ベンチもない。
パン屋の様で奥にテーブルがある店を見付けて入った。
コーラーと三角形の揚げパンを買ってテーブルに座った。
揚げパンはカレーパンであった。カレー味が美味い。
しかし、噛むと歯茎が痛む。1週間前から歯茎が痛んだが治療が間に合わず、帰国後にした。3週間歯がもつか不安である。
客が来ると何種類かのパンを載せたトレーをテーブルに置き飲み物の注文を取る。
客は好きなだけ食べて、食べた分だけを支払って出て行った。ここではその様なシステムになっていた。
あまり長居も出来ないので店を出た。
トックトックの運ちゃんがコロンボ国立博物館や観光地を周遊する2時間コースはどうかと誘ってきた。
それもいいが、何故か気だ進まず断わった。
青空市場にでも行こうと歩き出したが、途中まで行って引き返した。
パン屋が4〜5軒並んでいるところがあり、その1軒に入った。
テーブル席に座り、ジュースを頼んだ。ファンを回してもらい、本を読む。
蚊に刺された。
ジュース一杯でねばっていたら、いつの間にかファンを止められていた。
今年は、東南アジアでデング熱が流行しており、スリランカでも日本人が帰国後、2人が発症している。
蚊に刺されない様に注意しなければならない。その為に虫除けスプレーを日本から持って来ているが、まだ付けていない。

まだ、12時だ。列車が出るまで、1時間45分ある。
どこか本を読める場所がないか考えた。
そこで思い付いたのは、手荷物一時預かり所であった。
ハローと言って入って行って、偉いさんの正面に置いてある台車に座った。
誰も何も言わない。
台車は、大きな牽引台車で、腰掛けると足が床から離れた。
本を読み、疲れたら、一時預かり所内を観察した。
偉いさんは、新聞を読んだり、居眠りしたりしている。まったりした雰囲気である。
人の出入りがある、しかし、駅職員なのか客なのか分からない。スリランカには、制服や共通の作業服がない。
観察しているとプラットホームから入って来る人が多く、職員だと思っていたがそうでは無さそうだ。
入口から重そうな袋を持って入って来て、大きな台秤に載せた、次々と袋を運び入れ台秤に載せた。
続いてその袋をプラットホームに運んで行った。列車で送るのだろう。
JRが国鉄時代にチッキというのがあった、送り手は、駅まで荷物を持ち込むと送り先の駅まで送ってくれ、受け手はその駅まで荷物を引取りに行く。
宅急便が開始されてからチッキは衰退していた、年号が平成に変わった頃には、無くなっていたと思う。
コロンボ駅でそのチッキを思い出した。
台車に腰掛て靴を脱ぎ、仕舞いにはあぐらをかいてくつろぎ、本を読んだ。
外国人が座っていても何も言わず、構いもしない、何とも言えない雰囲気の手荷物一時預かり所であった。
列車が出る15分前にロッカーから荷物を出し、料金を払おうとすると要らないと言われた。え〜「Free?」
バックパックを担いで改札に行こうと入口に向かうと直接プラットホームに行けと言う。
チケットを持っているのかと言われ見せて、プラットホームに出た。

10月04日 アヌラーダプラへ
 コロンボ駅


15分遅れでアヌラーダプラ行き列車がプラットホームに入って来た。
乗客が大勢乗っている。大勢が下車するが、まだ大勢乗っている。
コロンボ駅が始発だと思っていたし、2等車両を探さなければと思っていたが、それどころではなくなった。
アヌラーダプラまで5時間掛かるので座席を確保しなければと考え、列車に乗り込んだ。
唯一空いている席に座った。何とか座れ、ほっとした。
この車両は3等車であった、2人掛けと3人掛けの向かい合わせの席がある。
3人掛けの通路側の座席しか空いてなかったので、車窓の景色は見えない。残念!!!

列車が15分も走れば、民家が少なくなり田舎風景になった。
列車は30分程毎に駅に停車している様な感じだ、その都度、人が降りて行った。
駅に着き停車してもその駅名が分からない。
車内アナウンスが無いのだ、駅に設置されている駅名案内板だけが頼りだ。
アヌラーダプラへの中ほどにあるクルネーガラまでに大半の乗客が降り、私は窓側の席に座れるようになっていた。
クルネーガラ〜アヌラーダプラ間は、スリランカの鉄道おすすめ景勝区間の1つであるとガイドブックに記載されている。
今、16時前である。日没までの車窓風景が楽しみであった。
貯水池が時々見られる様になった。広い貯水池と森林、もしかして何百年もこの風景は変わっていないのではないか!!
列車がスピードをあげると経験をしたこともない激しい横揺れと縦揺れである。縦揺れは経験した事が無いのではないか。
2箇所で客車が線路脇に転がっていた。脱線したのか!!!!
18時に日暮れが訪れ、広々とした平らな森林地帯に綺麗な夕日が沈んでいった。
日が沈むと外は真っ暗であった。

時間的にもうそろそろアヌラーダプラ駅だと思っていると、小さな駅に停車した。でもやはり駅名が良く分からない。
列車が走り出した、スリランカ人もこの沿線に詳しそうな人に聞いている。
アヌラーダプラには新市街と旧市街があり、両方に駅がある。旧市街の駅がアヌラーダプラ駅だ。
次も小さな駅に着いた、私もスリランカ人に聞いて見たが、良く知らない様だ。
次に大きな駅に着いた、これがアヌラーダプラ駅であった。
19時過ぎにアヌラーダプラに着いた。
外国人は、私と西洋人女性の2人だけだ。彼女には、ホテルの迎えが来ていた。
私は、ヌワラウェワ・レストハウスを第一候補にしていた。
駅前の薄暗い中でトックトックの運ちゃんが声を掛けて来た。
ヌワラウェワ・レストハウスまで行くと言うとRs.100(76円)で行くと言ったので乗る事にした。
トックトック運賃の目安は、ガイドブックには、Rs.50/kmとの事である。
駅からヌワラウェワ・レストハウスまで1km強で、夜でもありリーズナブルであると思った。
19時過ぎだというのに旧市街は真っ暗である。

ヌワラウェワ・レストハウスに着き、部屋が空いているか聞いた。
当然、空いている。宿泊費を聞くと一覧表を出し、シングルUS$48、朝食付きUS$55との事。エアコン、ホットシャワー付である。
朝食付きにした、ホテルの周りには何もないし、スリランカのレストラン事情もよく分からないのでそうした。
今でも食事が出来るか聞くと出来るとの事。
スタッフが私のバックパックを持って部屋に案内してくれ、エアコン、ホットシャワーの使い方も説明してくれたのでチップを渡した。
短パンに着替え、ビールが飲みたいので、さっそく夕食に行った。
メニューを開いて渡された、そこはコース料理であった。
こんな重たいものはいらない、サンドイッチは何があるかと聞くとメニューを開いてくれた。
歯茎が痛いのでチーズ&トマトサンドイッチにし、スープも頼んだ、スープはスープ・オブ・ザ・デェイでいいかと聞かれOKした。
ビールは、スリランカのライオン・ビールにした。
ビールを飲んでいると、蚊に刺された。デング熱が怖い。
スタッフに蚊がいると言うとファンを回してくれた。蚊取り線香ではないのか?
昼は、カレーパン1個だけだったので、スープとサンドイッチで一息ついた。

部屋に帰り、蚊取り線香をたこうとしたがライターがないのに気付いた。
蚊取り線香は少量を日本から持って来たが、ライターは飛行機の手荷物検査でチェックされるので持って来なかった。
マッチをもらいにフロントに向かうと、荷物を運んでくれたスタッフに会い、どうしたという感じになり、マッチをするジェスチャーをするとマッチを取りに行ってくれた。
シャワーを浴びた後、ベッドで本を読もうとしたがすくに眠たくなって寝た。
今日は長い一日であった。
21時就寝。

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